2007/06/17(日)
以前にも汚染されたペットフードを販売した3カ月の間に、病院を訪れた猫の腎不全の割合が30パーセント増加したという発表がありましたが、その続報になります。
バンフィールドとは (Banfield, The Pet Hospital)
アメリカ国内にクリニックを615カ所持ち、獣医の数は1000人以上にのぼる世界最大の動物病院。毎年350万匹のペットの診療をしている。
Fallout from pet food continues
バンフィールドによると、最大で39.000匹の犬と猫が汚染されたペットフードで病気になるか死亡したとされています。
2006年12月~2007年3月の間に100万以上の動物を診療した結果、猫の腎不全の数は30%増加している。
データによると、1万匹の犬と猫がフードを食べるごとに、そのうち3割が腎不全になる事を示しています。
大変な数です。
当初からリコールされたフードの量を考えると、数万に上るだろうとは言われていました。アメリカ国内の犬の数は約6千万、猫は約6千8百万匹と言われています。
もう一つ、上の記事によるとブルーバッファローは製造委託していたアメリカン・ニュートリション社を起訴しました。
アメリカン・ニュートリション社は委託された製造レシピにはないはずのライスプロテイン濃縮物を勝手に追加していました。そのライスプロテイン濃縮物がメラミンに汚染されいたために、ブルーバッファローはリコールする事になったのです。
入っていないはずの成分が入っている訳ですから、ブランドの信用ガタ落ちです。
アメリカン ニュートリション社との契約を辞め、今後発注しないと発表もしています。[参照]
アメリカン・ニュートリション社へ製造委託して同じ被害にあったブランドはブルーバッファローだけではありません。
アメリカン・ニュートリション社へ製造委託してリコールになったブランド
http://www.americannutritioninc.com/
・ ナチュラルバランス (Natural Balance)
・ ブルーバッファロー (The Blue Buffalo Co.)
・ ケーナイン キャビア (Canine Caviar)
・ ハーモニーファームズ (Harmony Farms)
・ カークランド シグネチャー (Kirkland Signature)
・ マリガン シチュー (Mulligan Stew)
・ ダイヤモンドペットフーズ (Diamond Pet Foods, Inc)
・ こころのチキンスープ (Chicken Soup for the Pet Lover's Soul )
この中でアメリカン・ニュートリション社から手を切り、起訴したとされるのはブルーバッファローだけです。他のブランドは勝手に製造レシピを変えていた製造会社を起訴もせず、監視を強めるという公表をしただけでそのままです。
アメリカン・ニュートリション社は、自社のサイトでこんな記事を発表。
FOR IMMEDIATE RELEASE – April 27, 2007
ライスプロテイン濃縮物は栄養価を高めるもので悪いものではないと弁明。
ライスプロテインを使うのは、大豆、トウモロコシ、小麦を使わない方がいいという消費者のニーズに基づいたものだと言い、消費者の方が悪いようなコメントまでしています。
反省の色無しです。