訴えた犬の飼い主は3000人以上になります。
■訴訟対象のブランド (ドッグフード)
ピュリナ ベネフル
・Purina Beneful Original
・Purina Beneful IncrediBites
・Purina Beneful Healthy Growth for Puppies
・Purina Beneful Healthy Smile
・Purina Beneful Healthy Fiesta
・Purina Beneful Healthy Radiance
・Purina Beneful Playful Life
■症状
胃炎、内出血、肝臓の異常、嘔吐、下痢、脱水、体重減少、腎不全など
■原因 (※立証はされていません)
主にプロピレングリコールとマイコトキシン
Lawsuit: Purina Beneful dog food poisoning, killing thousands of pets
訴訟:ピュリナのドッグフード"ベネフル"が、何千ものペットの中毒や死の原因に
(以下抜粋)
訴訟はフランク・ルシードさんの3匹の犬が焦点となっています。
ルシードさんは自宅を改修する間、3匹の犬をそれぞれ異なった環境に移し、ベネフルを与え始めた。
その後、4歳のジャーマンシェパードの毛が抜け始め、異臭がするようになる。
すぐに病気となり、内出血をしていて肝臓に異常が発見される。犬は助かりましたが、完全に回復すまでには至っていない。
5日後、8歳のイングリッシュ・ブルドッグが同じ内出血と肝臓の異常が原因で、庭で死んでいるのが発見されました。
3匹目の11歳のラブラドールも体調がよくなく、検査中となっています。
この4年間でベネフルには、同じような症状を持つ犬の飼い主から3000以上の訴えがあり、訴訟ではベネフルに含まれていた毒(主にプロピレングリコールとマイコトキシン)が原因だとされています。
マイコトキシンはベネフルの材料となっている穀物が原因となります。
そして報告されている犬の症状は、マイコトキシンの中毒の兆候と一致していると、訴訟で主張しています。
プロピレングリコールはFDA(アメリカ食品医薬局)が認可した添加物だとネスレ・ピュリナ側は主張します。しかし、同じ化学成分が不凍液でも見つかっており、過去に懸念されていたことがあります。
ネスレ・ピュリナは自社ブランドに問題がないとして訴訟に立ち向かう構えで、最近2件の集団訴訟があったが、2件とも不起訴で終わったことを伝えています。
ネスレ・ピュリナがNBCニュースに伝えた発言は、今回のことをネット上の噂がもたらした結果として軽視しているものだった。
「ベネフルは他のペットフードと同様に、ソーシャルメディアで偽の情報が話題になる。オンライン上の投稿は、根拠がない情報であり、ベネフルの顧客への不当な懸念と混乱をもたらす。」
ルシードさんと、集団訴訟を起こした他のメンバーが求める懲罰的損害賠償に対して、ネスレ・ピュリナは4月2日までに応じなければならない。
まだ裁判が始まっていないため、原因の立証などはこれからです。
過去に不起訴となった訴訟のうちの1件は、中国産ジャーキーによるものです。
>中国産ジャーキー問題について
中国産ジャーキーでは、FDAの調査でも原因が不明だったため立証が困難でしたが、今回は問題の可能性とされる成分が2つ挙げられています。
病気や死と製品の因果関係が証明されていない段階とはいえ、3000人以上の飼い主が訴えを起こしているのに、ネット上の噂やデマが元になっていると主張するネスレには驚きです。
FDAは係争中の訴訟について、調査をしたかどうかのコメントを控えると発表しているため、詳細が分かるのは公判が進んでからになりそうです。